保育園の点数稼ぎって何?認可保育園の選考と計算方法を紹介
働くママにはなくてはならない保育園ですが、認可保育園に入園するために必要な点数があることをご存知でしょうか。
この点数を上げる事で優先順位が高くなり、希望の保育園に入ることができます。
待機児童の数は年々減少していますが、依然として待機児童の出ている市町村があるのは事実です。
そのため、「保活」いわゆる子どもを保育園に入れるための活動をしている家庭も多いことでしょう。
待機児童がいる市町村に住んでいる場合、早い時期からこの点数を知って点数を稼ぐために動き出すことが重要です。
この記事では点数に関する知識と、点数を稼ぐポイントなどをわかりやすく紹介します。
最大限に点数を高くして、保活を成功させましょう。
保育園の点数稼ぎとは?選考方法と点数について
保育園の点数稼ぎとは、認定保育園に入りやすくするために高い点数を取るようにすることです。
まずは、保育園に入るための点数について点数の構成や選考方法など全体像を把握していきましょう。
保育園の点数ってなに?
そもそも点数とは、認可保育園に入園するための選考をするための指標になります。
簡単に言うと、自宅で子どもの面倒を見るのがどれだけ困難か、を表す点数です。
保育園ごとの違いや勤務地・居住地からの通いやすさなどから、保護者の皆さんの希望の保育園があるでしょう。
倍率の高い保育園であるほど競争率が高くなるので、点数が高い世帯の子どもが優位となります。
各家庭の就労状況や育児状況などを点数化して認可保育園の入園の優先度をつけるための点数になるので、高得点となるのはどんな状況なのか、知っていきましょう。
点数の構成
次に、点数の詳細について知っていきましょう。
点数は「基本指数」と「調整指数」の2つで構成されており、「基本指数」+「調整指数」=総合点数となります。
最も重要なポイントは、基本指数と調整指数の項目や得点などは市町村で違うため、必ず確認が必要なことです。
- 保護者の就労状況や健康状態などを点数化したもの。
- 就労、健康、介護、就学、災害などの項目がある。
- 就労でも勤務時間によって得点が違い、フルタイム勤務の方がパート勤務より高得点になる。
- 夫婦の合計点数が基本指数となり、ひとり親世帯に対しての項目もある。
- 家庭の状況についてを点数化したもの。
- 家庭の状況によって加点されたり、減点される。
- 保育の代替手段(祖父母の援助の可否)、世帯の状況、きょうだいの該当保育園の利用有無などの項目がある。
基準指数と調整指数の合計点数の高い世帯の児童が優先的に保育園の利用が可能となります。
選考方法について
認可保育園の選考方法は基本的には点数の高い世帯の子どもが優先となりますが、点数が同一の場合はどうでしょうか。
これも市町村によって、優先となる基準がそれぞれ定められています。
- 同点であれば基本点数が高い世帯が優先される
- 基本点数の場合、点数の内訳が就労より、病気・障害の方を優先する
- 保育料の滞納がない
- きょうだいが該当保育園に在園している
- 一人親世帯
- 低所得世帯
などなど、市町村によって基準は様々になるので、自分の市町村の優先順位を確認しておきましょう。
保育園の点数の計算方法について
では実際に点数を計算してみましょう。
ここでは2021年の荒川区を例に挙げて、実際に計算してみます。
基本指数
類型 細目 指数 居宅外労働 月20日以上1日8時間以上の就労を常態 20 居宅外労働 月20日以上1日6時間以上8時間未満の就労を常態 18 居宅外労働 月20日以上1日4時間以上6時間未満の就労を常態 16 居宅外労働 月16日以上1日8時間以上の就労を常態 18 居宅外労働 月16日以上1日6時間以上8時間未満の就労を常態 16 引用:荒川区 保育実績基準(指数)
夫婦ともにフルタイム勤務の場合、父20点+母20点=40で、基本指数は40点となります。
夫がフルタイム、妻が一日6時間のパートを月16日以上勤務であれば、基本指数は父20点+母16点=36点です。
2つを比べると、フルタイム共働きの方の世帯が4点高くなり、優位になります。
次に、調整指数を計算していきましょう。
調整指数
区分 状況 指数 個人 勤務先(仕事場)に申込児を同伴している場合(ただし、勤務実績及びそれに伴う収入の証明がある場合は除く。) -1 個人 居宅内自営で協力的な仕事(注3)の場合(就職内定も含む) -1 世帯 同居またはそれに準じる祖父母(65歳未満)が無職で申込児の補完的な保育を行うことができる場合 -6 世帯 区外在住者(区内在勤) -4 世帯 区外在住者(区外在勤) -8 世帯 在園児または卒園児が正当な理由なく過去6か月分以上の保育料を滞納している場合 -20
区分 状況 指数 個人 生活保護世帯で収入の拡大につながる就労等(注4)の場合 +4 個人 ひとり親世帯(死亡・離婚・未婚・拘禁など)で就労等(注4)の場合 +4 個人 月20日以上1日6時間以上の就労を常態とする就職内定のうち正社員(注5)として内定している場合 +2 世帯 育児・介護休業法に基づく育児休業を2年以上取得することにより一時退園し、育児休業明けに再入園する場合 +4 世帯 入所の時点で育児・介護休業法に基づく育児休業またはそれに準ずる制度等を2年以上利用している場合(注6) +2 世帯 申込児以外のきょうだいが入園希望園に在園中(卒園予定児を除く)の場合 +2 世帯 申込児が年齢上限のある認可保育園、認証保育所、家庭福祉員、定期利用保育を卒園する際の申込み(入園後も育児休業を継続する世帯を含む)
※4月入所申込みのみ適用+4 世帯 児童福祉の観点から配慮を要する場合 +4 引用:荒川区 保育実績基準(指数)
世田谷区では、祖父母が無職で補完的な育児が行えれば-6点、区外在住で勤務地も区外の場合は-8点になります。
きょうだいが入園希望園に在園中の場合は+2点となります。
この調整指数の点数を基本点数に加算した点数があなたの世帯の点数となるのです。
どうだったでしょうか?
市町村によって、前年度の保育園の倍率や実際の点数など記載している所もあるので確認すると目安となります。
現時点の点数で希望する認定保育園が利用可能なら良いのですが、難しそうな場合は点数を上げる事を考えましょう。
保育園の点数を上げるにはどうしたらいい?
ここでは点数を上げるために、出来ることを紹介していきます。
市町村によって点数が違うので、お住まいの市町村で以下の項目が点数に影響するのか確認する必要があります。
働く時間を増やす
勤務形態をパートや時短勤務からフルタイムへ変更するなど、勤務時間を増やせば点数が上がります。
しかし子どもとの時間が減ったり、無理が生じて退職したり、夫婦間の関係が悪くなったりすれば本末転倒なので、無理は禁物です。
祖父母や親族との同居を解消する
祖父母や親族と同居していることが減点になる市町村があるため、別居することで点数が上がります。
祖父母や親族との同居が点数に大きく響かない市町村なら、わざわざ同居を解消する必要はないので注意が必要です。
ベビーシッターを利用したり、認可外保育園に一定期間預ける
調整指数の中に、ベビーシッターや認可外保育園に一定期間預けていると加点される項目がある市町村では有効です。
市町村では利用金額の補助が出る所もあるようなので、対象や金額を調べてみてください。
ただ、点数を稼ぐために預けても、金銭的にマイナスになるならそこまでする必要はないでしょう。
待機児童が少ない、認可保育園に入りやすい市町村へ引越しをする
待機児童が少ない、認可保育園に入りやすい市町村への引越しをすることで、同じ点数でも入園ができます。
しかし、通勤や小学校に通う子どもには影響も大きいため、しっかりリサーチして進める必要があります。
新規開設園を狙う
多くの母親が職場復帰する1歳児クラスは、児童一人当たりの保育士の数も多く必要なため、もともと定員数が少ない傾向があります。
市町村によっては保育園の各年齢ごとの募集人数など掲載している所がありますが、一概にその人数全員が入れるとは限りません。
在園児が持ち上がったり、きょうだいの在園を優先加点する市町村の場合、実際の募集人数は少ない事もあるのです。
その分新規開設園は全てのクラスで募集が受け付けられ、募集人数が多くなるので入りやすくなります。
このように点数を上げる方法を挙げましたが、市町村によって有効なものとそうないものがあるので確認が必要です。
希望する認可保育園に入れたら一番良いのですが、現実に難しいようなら家族の優先順位を考える必要もありますね。
まとめ
- 認可保育園への選考のための点数がある。
- 点数や項目、同点の時の優先項目などは市町村ごとで違うため自身の市町村の選考方法などを知っておく必要となる。
- 前年度の点数の指標や倍率なども載せている市町村もあるので、とにかく情報収集が大切。
- 実際に自分の点数を把握しておく。
- 点数を稼ぐために工夫できる場合もあるが、効果的であること、無理をしないことが重要。
共働き家庭の方が多いとされている現代で、働き続きるために保育園は必要になってきます。
数年前より待機児童の問題が軽減されているとはいえ、倍率が高い市町村や保育園があるのは事実です。
事前に準備をしていても難しい場合は、家族や自分にとって何を優先するか検討されてくださいね。
皆さんの保活が有意義に、成功するようにお祈りしています。
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